【現地レポート③】「チームを勝たせるのがエースの仕事」―― その言葉どおりチームを再逆転勝利に導いた宇都宮U15 #77加藤
2023年1月4日
よく「チームを勝たせるのがエースの仕事」という言葉を耳にするが、それを自ら発し、実際に勝負どころで決勝点となる 3 ポイントシュートを沈めたのが宇都宮ブレックス U15 のキャプテンでエースの #77 加藤駿だった。
Bリーグユースチーム同士の対戦となったレバンガ北海道 U15 と宇都宮ブレックス U15 の男子 1 回戦。両チームとも昨年に続いての出場だが、共に初戦負け (レバンガ北海道 U15 は 2 回戦からの登場) しているだけに、まずはこの 1 回戦をクリアしたいところ。
前半は、レバンガ北海道 U15 が #4 木村康陽のフローター、キャプテン #7 木村颯太のスピードに乗ったレイアップ、#8 西村優真のリング下などで加点したのに対し、宇都宮ブレックス U15 も #8 帶谷潤太郎の 3 ポイントシュート、#77 加藤の 3 ポイントシュートやドライブで対抗。両チームともスタートの選手が持ち味を見せるが、展開としてはどちらかが主導権を握るということはなく、宇都宮ブレックス U15 が 22‐20 と僅かにリードして後半へ。
試合が動いたのは第 3 クォーター。トランジションの速さを生かした宇都宮ブレックス U15 が #6 寺澤嘉一、#8 帶谷、#77 加藤のドライブで連続得点。32‐22 と差を広げていく。対するレバンガ北海道 U15 は第 3 クォーター残り約 1 分までその10点差を詰められなかったが、ここから #9 坂井琉晟、#13 仁井陸斗が 3 ポイントシュートを沈めたのが大きく、34‐40 として最終クォーターに望みをつなぐ。
すると第 4 クォーター、レバンガ北海道 U15 は #13 仁井の 3 ポイントシュート、#11 安藤煌太朗のバスケットカウントですぐに 40‐40 と追い付く。その後は宇都宮ブレックス U15 が 2 点離せば、レバンガ北海道 U15 が同点にするという展開が続いたが、44‐44 からレバンガ北海道 U15 が #8 西村のドライブで逆転に成功すると、続くプレーで #6 櫻田陽大のドライブが決まり 4 点のリード (残り 2 分25秒)。
これまで終始リードしてきた宇都宮ブレックス U15 にとっては終盤で逆転を許したのは痛かったが、「このメンバーなら再逆転できると思っていました。焦りはありませんでした」と試合後に振り返ったのは宇都宮ブレックス U15 のキャプテン #77 加藤。その言葉どおり #34 柏崎歩人が 3 ポイントシュートを決め 47‐48 とすると、残り50秒には「チームを勝たせるのがエースの仕事。自分が決めて明日につなげてやろうと思っていました」という #77 加藤が再逆転となる 3 ポイントシュートを沈めてみせる。その後はファウルで得たフリースローを #8 帶谷がきっちり沈め、最後に #3 田中大貴がダメ押しのリング下を沈めたことで 56‐48 で宇都宮ブレックス U15 が勝利をものにした。
宇都宮ブレックス U15 は前述のとおり昨年は 1 回戦で敗れているが (対広島ドラゴンフライズ U15)、64‐68 という僅差。その悔しさを繰り返したくない思いが再逆転の原動力ともなったのだろう。「今年のチームは選手それぞれ得意なところが違って、それがかみ合ったときにはオフェンスもディフェンスも高いレベルでプレーできるのが特徴です。今年こそ優勝するという気持ちで、全員で臨んでいます」(#77 加藤) という宇都宮ブレックス U15 が今後、どんな戦いを見せてくれるのか楽しみだ。