【現地レポート①】創設 4 年目で選手は 8 名。福井代表の Axis が臨んだ初めての全国大会
2023年1月4日
1 月 4 日、「Jr.ウインターカップ2022-23 2022年度 第 3 回全国 U15 バスケットボール選手権大会」(以下、Jr.ウインターカップ2022-22) が開幕した。
「初めての全国大会で緊張するのは分かっていたことなのですが、なかなか最後まで力を発揮できずに終わったところもあり、そこは少し悔いが残ります」
第 1 試合に登場し、BREAKERZ (栃木) と対戦した Axis (福井) の古瀬謙一郎コーチは、試合をこう振り返った。
試合は、第 1 クォーターで相手の高さと強さに圧倒され、Axis が11点のビハインドを負う。それでも第 2 クォーター以降は思い切りの良いプレーを随所に披露。#7 森廣いろは、#8 臼井ゆり子、#10 柴田心音を中心に得点を重ねたが、リバウンドで相手に優位に立たれると、そこからの失点も響き、最後は 33-77 で敗れた。
福井県予選で激戦を制して全国大会まで勝ち上がった Axis は、創設 4 年目のチーム。福井県大野市の中学生たちが集まるが、今年は12月までは選手 8 名で活動してきた。そのため、5 対 5 で行うメニューは、男子チームと一緒に練習していたという。
初めてユニフォームを作ったのが今年であれば、出場した最初の大きな大会も11月の Jr.ウインターカップ福井県予選。だが、その県予選をあれよあれよと勝ち抜き、決勝でも 3 点差のゲームを制して全国への切符をつかんだ。
「小さい市町村の地域密着のチーム。(今年度の) 当初は、この大会に出ることが目標ではなかったので、私にとってはここに連れてきてくれたこと自体が感謝です」と、古瀬コーチは言う。
その古瀬コーチが指導のうえで重きを置いているのが 1 対 1。試合には敗れたものの、「2 年生たちが、後半あたりから『1 対 1 でやっつけよう』という気持ちでやっていたので、それは今後につながるかなと思います」と目を細める。
「いつものコートと違い、いつものシュートを打っても入らなかったり、(相手の) 身長が高くていつもできていたことが全然できなかったりしました」と試合の感想を語ったのは 2 年生の森廣。それでも、「相手が高かったので、今日は 1 対 1 を中心にやりました。ドライブが意外と行けたと思います」と振り返ったように、この試合では積極的にドライブを試みて 8 得点。リバウンドでも10本を奪った。
県予選の決勝では勝負を呼び寄せるシュートを決めた森廣にとっても、全国大会での経験は大きかったよう。来年もまた出場したいと目を輝かせながら、「もっと強くなって、1 対 1 も通用するように。シュートも全部決められるようにしたいです」と、力強く語った。
「来年はぜひここで勝てるチームを作りたいと思います」(古瀬コーチ) と、少数で戦った全国大会の一試合は、チームをその先へと導く貴重な一試合となった。