現地レポート

【現地レポート⑮ / 男女決勝】ディフェンスを主体に『チーム力』を発揮した女子・大阪薫英女学院と男子・ライジングゼファーフクオカ U15が初優勝

2023年1月8日

「2022年度 第 3 回全国 U15 バスケットボール選手権大会 (Jr.ウインターカップ2022-23)」の 最終日は男女の決勝が行われ、女子は大阪薫英女学院 (大阪) 、男子はライジングゼファーフクオカ U15 (福岡) がともに初優勝を果たした。

 女子の大阪薫英女学院は、準決勝で大会 2 連覇中の四日市メリノール学院 (三重) を倒しての決勝進出。決勝でも高さのある京都精華 CLUB (京都) に対して、プレッシャーをかけたディフェンスや、ボックスアウトからのリバウンドで対抗。第 1 クォーターを 6 点リードすると、第 2 クォーターでは相手の得点を 4 点に抑える好ディフェンスで 31-14 と前半を終えて大きなリードを奪った。

 後半に入っても大阪薫英女学院のディフェンスの強度が落ちず。加えて放つシュートも高い確率で決めていく。そのまま大きなリードを維持しながら試合を進めていった大阪薫英女学院が、最後は 61-44 で歓喜の瞬間を迎えた。

 一方の男子優勝のライジングゼファーフクオカ U15 は、同じBリーグユースチームの横浜ビー・コルセアーズU15 (神奈川・JBA推薦) と対戦。試合は、序盤こそ横浜ビー・コルセアーズ U15 に先行を許したものの、第 2 クォーターからディフェンスを強めると、このクォーターの失点を 5 点に留めて、横浜ビー・コルセアーズ U15 に追いつく。

 そこからは一進一退の展開となったが、終盤、疲れからかシュートの精度が落ちた横浜ビー・コルセアーズ U15 に対し、ライジングゼファーフクオカ U15 は、#15 崎濱秀寿のスティールからのドライブ、そしてトドメとなる #35 勝又絆の 3 ポイントシュートが決まり、51-46 でクロスゲームを制した。

 男女ともに優勝を引き寄せたのは堅いディフェンス。

 160センチ台の選手が主力のほとんどを占める大阪薫英女学院は、今大会では170センチ後半や180センチを超える大型選手との対戦が予想されたため、センターへのディフェンスをさらに強化。加えて「リバウンドの取り方も工夫してきたので、それもうまくいったかなと思います」と、市川藤乃ヘッドコーチは言う。

 同じくライジングゼファーフクオカ U15 の鶴我隆博ヘッドコーチも「ディフェンスはチームの一番の根幹。ディフェンスはきついことだけれど、ディフェンスを頑張ることで何を学ぶかも大きいと思います」と、語る。実際、決勝では攻撃力の高い横浜ビー・コルセアーズ U15 を46得点に抑えた。

 ずば抜けた選手は不在だが、ともに高いチーム力を発揮してつかんだ優勝。

 大阪薫英女学院の市川ヘッドコーチは「いろいろな人が応援してくれてたので、その恩返しをしたいねとは、選手たちとずっと話をしていました。まずは恩を返せたかなと思いますし、どんなときでも頑張れる選手たちだったので、『ありがとう』と伝えたいです」と、チームに携わった人や選手たちへの感謝の言葉を語った。

 また、Bリーグユースチームとしても初の優勝となったライジングゼファーフクオカ U15 の鶴我ヘッドコーチは、「Bリーグのチームがそれぞれユースチームを持ち、(Bリーグには) 育成に対して綿密に、そして相当に力を入れていただいています」と言い、チームとしても昨年 7 月から専用の体育館で練習できていることへの感謝の言葉も発した。

 大阪薫英女学院は、3 位で終えた夏の全国中学校大会、そして初優勝のジュニアウインターカップを経て、これからは新チームが本格的に始動する。

 対するライジングゼファーフクオカ U15 は、今大会での優勝を弾みに 3 月に開催予定の「B.LEAGUE U15 CHAMPIONSHIP 2023」で 2 つ目のタイトルを奪いにいく。

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