現地レポート

【現地レポート⑩】「また戻って来たい」と誓った HIGHTIME の 2 年生オールラウンダー・勝部璃子

2023年1月6日

「自分たちよりレベルの高い人たちの中でバスケットができて、高校につながるいい経験になったし、京都精華のようなチームに勝つためにはもっともっと頑張っていかないといけないと思いました」

「2022年度 第 3 回全国 U15 バスケットボール選手権大会 (Jr.ウインターカップ2022-23)」の女子準々決勝、ベスト 4 進出を懸けて前回大会準優勝の京都精華 CLUB (京都) に挑んだ HIGHTIME (島根) の #17 勝部璃子は、試合をこう振り返った。

 試合は、激しいディフェンスから得点を挙げた HIGHTIME が京都精華に食らいつき、前半は 26-29 とわずか 3 点ビハインドで終える。しかし、第 3 クォーターに入ると得点ペースの上がった京都精華についていくことができず。最後は 50-74 で敗れた。

 187センチの #15 ンガルラ ムクナ リヤに15得点・9 リバウンド。182センチの #18 フェリックス チヂマ クララには24得点・18リバウンドと、京都精華の大型選手に大量失点を喫した HIGHTIME。それでも「インサイドでやられるのはある程度仕方ないこと。それよりも切り替えを早くして点を取られた分、取り返そうと選手には言いました」(大畑未央ヘッドコーチ) という指揮官の言葉どおり、選手たちは果敢にリングに向かった。

 2 年生の勝部もその一人で、177センチの高さを生かしたリバウンドや自身が得意とするドライブからのシュート、または 3 ポイントシュートなど多彩な攻撃で対抗。12得点・6リバウンドと気を吐いた。

「いつもなら簡単にリバウンドを取ることができていたけれど、上から取られてしまったり、ドライブをしようとしても守られてしまったりと攻めにくかったです。でも、自分にとってはすごくいい経験ができました」と、勝部は高さと強さのあるビッグセンターとのマッチアップの感想を語った。

 そもそも HIGHTIME は、昨年 8 月から U15 女子クラブの活動がスタートしたチーム。勝部はそれを機に所属中学から HIGHTIME へと移籍した。大畑ヘッドコーチが島根スサノオマジックのスクールコーチを務めていたときに指導を受けたことがあり、「(高校、大学で) 日本一になった方から、こういった全国の舞台で戦うために必要なものを教えてもらいたい」というのが大きな理由だ。

「全国レベルの人と戦うことができて、自分に足りなかったことや通用したことが分かりました」という勝部について、大畑ヘッドコーチは、「すごく謙虚な選手。この試合でまた反省をして、次は何が足りなかったかを自分で考えて練習すると思います」という。

「選手の気持ちの強さ」を全国のベスト 8 へと勝ち進んだ理由に挙げた大畑ヘッドコーチ。「(勝った)今日の 1 試合目の試合 (3 回戦) は特にそうだと思います。この会場で緊張すると思うし、相手の八王子第一 (東京) はこういった舞台も慣れているチーム。でも、選手みんながすごくよく頑張ったと思います」と、指揮官は選手たちの健闘を称えた。

 チームは、勝部をはじめ14名中 8 名が下級生。伸びしろが多く、高いポテンシャルを持つ勝部は「大きな選手が相手でもしっかりと点を取って、ディフェンスもしっかりできるような選手になって戻って来たいです」と、力強く発した。

 自分自身も選手と一緒に学んでいる最中という大畑コーチの下、HIGHTIME は来年また、この舞台を目指す。

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