現地レポート

【現地レポート⑬ / 女子準決勝】夏からの成長を見せ、堂々 3 位で終えた四日市メリノール学院と相模女子。明日の決勝は近畿対決に

2023年1月7日

「2022年度 第 3 回全国 U15 バスケットボール選手権大会 (Jr.ウインターカップ2022-23)」の 4 日目、女子は準決勝 2 試合が行われ、大阪薫英女学院 (大阪) と京都精華CLUB (京都) が決勝進出を決めた。

 大阪薫英女学院と準決勝で死闘を演じたのは第 1 回大会からの大会 3 連覇を狙う四日市メリノール学院 (三重)。両チームは、これまでも全国大会でしのぎを削り合ってきた。そのため、試合はどちらも出だしから相手の良いところを消すようなディフェンスを披露し、ロースコアの展開となる。

 僅差の攻防が第 4 クォーターまで続いたこの試合、わずかに四日市メリノール学院のディフェンスが緩んだ隙を逃さなかった大阪薫英女学院が終盤に抜け出し、最後は 54-47 で接戦を制した。

 試合後、敗れた四日市メリノール学院の稲垣愛ヘッドコーチは、「ルーズボール、ディフェンスで大阪薫英女学院のほうが上手だったと思います」とコメント。

 だが、惜しくも 3 連覇はならなかったが、努力を重ねた 3 年生たちを「中学に入ってから公式戦で一度も負けたことがなかったので、プレッシャーを感じていたと思います。選手たちは本当によく頑張ってくれたし、私の中では理想とするチームでした」と、最高の言葉で称えた。

 今夏の全国中学校 (以下、全中) で優勝。夏より順位こそ下がったかもしれないが、全国のライバルたちが『打倒・メリノール』を掲げて挑んでくる中、その重圧にも負けずに戦い抜いたことは、夏からの立派な成長といえるだろう。

 もう一つの準決勝は京都精華 CLUB と相模女子大学中 (神奈川) が対戦。初の決勝進出を目指す相模女子大学中は得点が思うように伸びず、序盤から追う展開となる。その後も放つシュートが思うようにリングを捉えず。そのままリードを広げられてしまい、26-66 で敗れた。

「疲れが累積していたのか、プレーのキレが悪かったのと、頭もうまく切り替わらなかったというか、考えるほうの疲労もありました」とは、相模女子大学中の田島稔ヘッドコーチ。

 京都精華 CLUB の母体である京都精華学園中学校とは今年の夏に全中で対戦し競り勝っていたのだが、京都精華 CLUB の #15 ンガルラ ムクナ リヤら「インサイドの選手が上手になっていて、そこのところで夏よりうまく行かなかったかなと思います」とも語った。

 だが、夏の全国大会のベスト 8 を超えるベスト 4 進出には、「選手たちは非常によくやっていました。みんなすごいなと思ったし、かっこいいなとも思いましたね。いいチームになったと思います」と、田島ヘッドコーチ。こちらもチームや選手の成長を大いに感じる大会となったようだ。

 準決勝の結果により、明日 8 日に行われる女子決勝は大阪薫英女学院と京都精華 CLUB という顔合わせに。両者は夏に近畿大会で対戦しているが、そのときに勝っている大阪薫英女学院の市川藤乃ヘッドコーチは、「夏のようにはいかないと思います」と、気を引き締める。

 夏より成長を遂げているインサイド陣をポイントに挙げ、「高さにひるまずプレーすること。相手の高さを意識するのではなく、最後も自分たちのバスケットボールを出せたらいいなと思います」と抱負を語った。

 対する京都精華 CLUB は、夏以降、『走ることとディフェンス』を中心に取り組んできた。#15 ンガルラ ムクナ リヤ、#18 フェリックス チヂマ クララのセンター陣も個人技の強化もしており、ベスト16で終わった全中から決勝進出と一気に躍進を遂げた。

「3 ポイントシュートと、相手の激しいディフェンスに耐え切れなくなる可能性があるので、そこを気をつけたいです」と、山本綱義アシスタントコーチは決勝をにらむ。

 近畿対決となった女子決勝。どちらが勝っても初優勝となる注目の一戦は、明日10時にティップオフ予定だ。

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